インド映画で、3時間の大作。
これだけの情報をもって、半年ぶりに映画館へ。
先に調べることをしなかった。いつ頃公開されたのか、題名すらも、わからない。
わりと大きい街で、いくつかの映画館を回ることにして、朝早くから、映画を探す。
休日の使い方としては、上々。
わくわくしながら出かけたけれど、冒険は一瞬で。インド映画1本しかなかったよ…。
それでも。3時間の映画を見るために、6時間以上待って、みて。
ふわふわ上等な休日、を手に入れた。
踊って、歌って、のんきな娯楽。私の中のインド映画は、これだけだったのに。
「うそ」と「ほんとう」を糾って、大繩のごとき物語を、紡ぐ。暴虐と侮蔑と残虐と堪忍と大望と。すべてを詰め込んで、主人公たちはその壮麗な力を見せつける。身に纏う「うそ」も「ほんとう」も見事なまでに、翻る。
歌も踊りも闘いも。涙も怒りもお笑いも。
するする過ぎた時間と空っぽになった頭の中。身体に残るのは、リズムだけ。
なのに、休日が終わっても。
じわじわじわじわ
頭の中のどの場所にか、染み出しはじめる。
あのシーンが、このシーンが、そのシーンが、染み出してくる。
あのシーンは、どんな歴史から生まれてる?
このシーンは、どんな生活から生まれてる?
そのシーンは、どんな環境から生まれてる?
インドに行くと人生観が変わるというけれど、1本の映画で人生観までは変わらない、けれど。
じわじわじわじわ
浸食されて、、、食われていく、、、
ふわふわ上等な休日、は、まだ、続く。