ニンゲンである意味

気温があがると、とたんに動きたくなくなる。そこに湿度もあったりすると、もう、固体でいることがイヤになる。

ニンゲンでいないとだめですか、ほんとは私クラゲなんです、ということで。ぷかぷかしていちゃだめですか。。

もっとも、気温がさがりはじめると。布団の中で生活します、ほんとは私、こたつむりなんです、とか言い出すのだから、ニンゲンを主張することはあきらめたほうがいいのかもしれない。

それにしても。

昨今の天気もご時世も、何か歯車が狂ってる。いろんなところでいろんなことが起きていて。今、ここにいる、ということの幸運に感謝して、さかさかと働くべきであろう。

と耳元でささやくというか、もはや怒鳴りつけられているような気がするので。まだ、ニンゲンではある、と主張しておこう。いっそ終わらせてと思うことがあったとしても。

ぐずぐずと言い訳を重ねつつ、もぞもぞとニンゲンの皮を探しはじめる。

と、追い打ちをかけるように、「あついよあついよ」とはやし立ててくる、みょうに面の良いやつら。

天気予報大切。気象予報士えらい。お仕事たいへんでしょうさ。

でもね、、、かき集めたやる気が。お囃子にのって、はらはらと散っていくのをどうしてくれる…。

もう今日は、固体でいるのはムリ。ワタシハウミニカエリマス、とか書置きのこして、溶けおちてしまっていいですか。。

あぁ、おうちのクーラーが眠ったままだった、、希望が打ち砕かれる音は、アラームとおんなじ音だわ…。

のそのそと這いまわり。玄関にたどりつくだけで、一日のやる気をすべて使い切ったかもしれない。

かいじゅう

家に帰りつくと。

荷物を投げ捨て、家中の窓を開けて歩く。

まちわびていた風が、部屋の中に駆け込んでくる。冷蔵庫から炭酸(ビールがあれば最高)をだして、汗だくの身体に流し込む。家の中を駆け回る風になぶられつつ、ベランダにはだしで降りる。見渡す先にかいじゅうが浮いていたら。

まだニンゲンでいるらしい自分に、喝采を。

ニンゲンッテ、スバラシイ。