哀しいはなし

少しの哀しみというのは、どういう状況?と聞かれたら。

おなかのお肉が自立できなくなって、ベルトの上にスライムしている。と答えるだろうな、、と、肉を掴んでゆさゆさしながら哀しくなっている今日この頃。

電車で座っているときに。

目の前の人のシャツのボタンが明らかに修理済みだった。だって、白いシャツに半透明のボタンの糸が、そこだけ赤だったから。そして赤い糸が必死に食い止めなくてはならないくらい、シャツはパツンパツンに張っていた。ボタンの位置は下から二番目。ちょうどおへそあたり?

この人のおなかの肉は自立している。リッパも過ぎるとたいへんだあ。とボタンの赤い糸にエールを送る。

で、おなかの肉の自立の条件はなんだろう。

自立するだけの中身がある、ということか。はたまた、重力に負けない力があるということか。それとも単に性差なのか(赤い糸の人は男性でした)。

まあ、私には中身も力もないけれど、垂れ下がるまでに育てた財力はある。

なんて、やっぱり少し、哀しい…