自ら飛び込んで、這いだし逃げ出す、または壊れる。
若い人たちが、志高くもしくはほかに行き場がなく、飛び込む日本の農業は。
過重労働と少ない休みと給料に耐えることを求められる。
農業だけではない、
なんで。
身体を酷使して働く仕事は、安く見積もられるのか。
それらは今の時代でも。人が人として生きていくために、必要不可欠なものではないのか。
まっすぐにその大切さを受け止めて、敢えてその世界に飛び込んでも。環境はもちろん指導者も足りず、無力さに報われなさに、つぶされる。
同世代は逃げ出して、もしくは壊されて。それでもつぶされまいと歯を食いしばる、若い人と話す機会を得て。
無力な自分を突き付けられる。無為に歳を重ねて。こんな今を、彼らに繋いでいる。安全に過ごすことができる、食べることができる。生きることの基本を、一番に尊重できない価値観を、繋いでいる。
何か、何か。できることは。
じりじりじり、と導火線は短くなっている。
誰もかれもが逃げ出してしまったら、そこには何が残るのだろう。