そしてまた、大根

お休みの日、わりとのんきにうかうかと歩いていると。道端に、私の知らない世界。

由緒ありそうな帯付大根

落ちた大根がそこにあり、拾った人がそこにいる。だからこその、この光景。

はい、ではわたし。道の端には落ちた大根、拾うか否か。

うん、否。「おー、大根。」と心の中でつぶやいたとしても、拾わない。目の前で落とした人がいたとしたら、拾うかもしれないけれども。それだって、かもしれない、だ。

財布とかスマホとかなら、交番まで持ってくだろう、たぶん。手袋とか帽子とかならフェンスに掛けとくくらいのことはするかもしれない。でも、ね、、食べ物。。いや、落とし物だろうとは思ったとしても、なかなかに手を伸ばし難い。そのあとが、こまる。交番、、いくか??フェンスにたてかけ、、る???

拾ってしまった時の、ひとつの正解が、これなんだろうなぁ、、と。落とし物って名札をはったやさしい人に、敬意を。

で、この落とし物。その何時間か後には、なくなっていたのです。。。どこいった、、いやたぶん買い主に引き取られていったんだろうけれども。けれども。

はい、わたし。大根を落としてしまったとして、それが名札つけて転がっていたとして。引き取れるか否か。

うん、やっぱり、否。大根を道から拾い上げる勇気、、はない。。その大根が私のものである確証が、ない、し。お店でしっかり吟味して、君に決めた、で大根を選び出すわけだけれども。その特徴、、ってか、ほかの子(大根)と見分けつかない、よね。。いや、ただ単にいいわけ、だけれども。

まあ、相も変わらず。私の知らない世界は、うかうかと過ごす休日にもすぐそばで展開されている。こりゃあ、そのうち転んだ先には異世界だわさ、、なんて。心の中ではうひゃうひゃしながら、のんきに散歩を終えて、部屋に落ち着く。そして、ふと。

落とした大根に怪我ひとつない(折れていない、たぶんヒビもないように見える)状況って、どんなよ。。と。

大根はわりあいと、折れやすい。道(コンクリート)に落としたら、ぶら下げたかばんからとしてもちょっとヒビが入りそうな。自転車のかご、とかだと、折れてしまうほうに、一票入れたい。

つまるところ、なかなかに。そしてやっぱりと。世界はこんなに広いのに、私の世界はちっちゃくて。それはそれで、広い世界の数あるひとつであったり、すると。

これはこれで、良い休日で、ありました。。