手ぶら、ぶらぶら。

時間のぜいたく使いの時は、服装にこだわりを持つ。

ポケット必須。

いくら手ぶらとはいえ、家の鍵とスマホくらいは持っていく。でもかばんは使わない。どんな小さいものだったとしても。リードは外して、足に任せて歩く。

頭も眼も耳も。こういう時はあんまり働く気がない。周りを見ているようで見ていない。そして見ていないようで見てる。

だから。

自分の中の「いつも」から外れると、映像が、音が、私の中に飛び込んでくる。この時の[眼(め)が覚めるかんじ]が、ぜいたく使いのご褒美。

で、みつけもの。

葉っぱはね、たぶん見たことあると思う。学校とかにあったような…。

ただ、花。

こぶし大?迫力のある大きさの割に、結構可憐。10分の1サイズとかなら、花屋さんで出会えそうなのに。

夜だったら月の光を浴びてなんか生み出しそうな、ファンタジー仕様。昼は虫が出てきそうな、ちょっと勘弁してね仕様。

何て名前の花かしらん?

って、葉っぱ見たときは名前なんて気にしなかったんだろうに。

見た目重視は、ヒトに限らない。「あなたについて知りたい」のは、どんな形だったとしてもお付き合いの第一歩。それがなければ、通り過ぎて存在も認めてもらえないかもしれないわけだから。

ただ、「知りたい」を行動に移すかどうかは別もの。というわけで、この花の名前は、まだ知らないですけどね。