未知との遭遇 1日目

ひとり暮らしというのは、言うまでもなく、自由である。

外部との接触さえなければ、いつ起きようが、寝ようが、食べようが、何ひとつ縛りはない。服を着ようが、裸で居ようが、だれも止めてくれない。極端な話、生きていようが死んでいようが、それが部屋の中で完結している限り、誰も気が付きはしない。

つまり、自由にはリスクがつきものという話で。ひとり暮らしの、ひとり、が。動けなくなると、何一つとして、動かなく、なる。

というわけで、解熱剤と痛み止め。これだけは、いつもストックしておく。動ける人がいないときは、創り出さなきゃいけないわけです。。。

あたりやん。。。の次に目が覚めたときには、熱は39度を軽く超えていた。朝7時。のどが痛くて眠っていられないところもあるけれど、身体中が熱い、そして寝返りを打つのも億劫なほどに、だるい。

どのみち、お薬のない流行り病であるのだから、とりあえず解熱剤やな、、、ということはわかっている。念のため、と枕元に置いておいた水を口に含んでいないとのどがひりついて張り付いて、痛い。解熱剤もすぐそこにあるのに、水を口に含む動作だけで、ため息が出る。

結局、1回目の解熱剤を飲んだのは、16時過ぎ。それまで、うだうだうとうとを繰り返していた。解熱剤を飲むという動作が、こんなに負荷がかかるものだとは思わなかった。。。そのまま、うとうとしていたらしく、次に時計を見たときには18時に近くなっていた。そろそろ近所のお寺の鐘が鳴る時間だ、、と思うくらいには、薬が効いている。この隙に、やれることをやらなきゃあ、いけない。

おかゆをレトルトパックからタッパーに移して、いつでも食べられるようにする。冷蔵庫が寝たまま開けられるような位置に布団を敷く。ベッドから起き上がるよりも、這って動ける床のほうがいい。ペットボトルにはストローをセット。すぐに開けれるように、いったんあけてストローを放り込み、閉めなおしてから冷蔵庫へ。ゼリードリンクもいったんあけて閉めなおす。こういうものふたは、高熱の時に軽く開けられるようにはできていない。薬の数を確認。まだ10錠以上ある。1日3錠までだから、とりあえずは何とかなるはず。スマホの充電も確保して、布団に戻る。

これだけの作業に1時間以上かかっている。休み休みの作業は、だるい。そろそろドーピングの効果も切れそうで、倦怠感が足元からぞわざわと這い上ってくる。脳みそが溶けるまえに、目をつぶる。何日くらいで、この熱がさがるんだろう、、、

コロナ初日は、こんな感じで、暮れていった。

 

 

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