サクラサクのは、秋の空

11月の祝日、流れ流され。なぜかのふたり旅と相成った。20年近く前にそこそこ親しかったような気もする人との、ふたり旅。ブラタモリのせい、、ではなくてお蔭で、尾道浄土寺をメインにしたお散歩企画。せめてもの抵抗、、ではなくて、都合により現地集合としたけれども。

ひとり旅って、スバラシイ。。

瀬戸内の海に向かって叫びたくなる一日であった。

流れ流され、流れていくには、わがままになりすぎた。。歳月の流れは、気持ちよくすっかりときっぱりと、私から(たぶん連れからも)協調性をはぎ取っていた。。

もう流されることが許されるような性格ではなくなってしまっていたから、さ。流れに掉さす強い気持ち、必須。。と、座右の銘に刻み付ける。

閑話休題。ともかく、尾道

浄土寺裏には、ひっそりと口をあけるお寺があった。文楽の墓、とやらがあるらしい、海龍寺。とりあえずいってみるべ、と門をくぐる。こじんまりとして、浄土寺の伽藍を通り過ぎてきた目からすると、まるっきり普通の、、でも、なんか落ち着くところ。

尾道の山々は、どこもかしこも紅葉やら銀杏やらが見事に色を誇っていて、スマホの休まる暇がない。というか、正直、会話に詰まるような相手と二人きりで旅をするならば、スマホのカメラはありがたい存在である。海龍寺でも、空の青にひたすらに映える銀杏にカメラを向けて、、、って。

さくら。さくら。さくら???

ぽつんぽつんと桜が咲いている。情けなく心細く桜が咲いている。季節外れの、心もとない、サクラサク

桜だよ、桜だねぇ、と連れと会話が復活。おんなじ桜をねらって、スマホを構えて。そっと連れをうかがう。なんとなく、ちょっとだけ、誰かと一緒もいいかもな、、なんて気持ちになって。。いや、ひとりのほうが楽やろ、、って、1時間以内に思い直したけれども。しばらくの勘違いだったとしても、さ。

さくらって、偉大だ。

銀杏を背負っての、さくら。

尾道でいちばんの笑顔、、かな。(海龍寺)