冬眠する遺伝子

どうにもこうにも、眠い。

家にいる時間のうち、体感9割寝ている。目の奥から眠気が湧いてきて、まぶたが重たいというか、眠たいという感じになる。こうなると、身体を起こしておくことが億劫になっていき、背中がどんどんとだるくなり、横になれる場所を目で探し出す。毛布を手繰り寄せて、ずるずると身体を倒してしまえば、あとはコトンと現実を手放している。

着替えるより、食べるより、読むより、寝たい。

ぎりぎりまで毛布にしがみつき、あと5分、あと3分と引き延ばし。今日こそ、せめてこれだけは、、、と数えながら帰ってきて、部屋に入ってコートを脱いで。そこで気力が尽きている。

部屋の中では、寝てるだけ。生命活動をほとんどしていないので、あんまり汚れるとか散らかるとかいうことも、ないのだけれども。せめてもの社会性を呼び起こして、二日に一度は風呂に入るにしても。それにしても、これはさすがにまずい。

まずは、顔。化粧を落として寝るのが二日に一度だと、肌はなんだか+20歳。まとめてごまかしているにもかかわらず、髪がぱさぱさで+10歳。全体的になんとなく薄い灰色のベールをかぶっているような、瘴気の発生源になっているかのような。朝エレベータの鏡で自分を見てびっくりすることに、なる。

にしても、こんなに眠たくて動けないのは、はじめてな冬。歳を重ねるとそうなるのかね、、なんといってもこれまでの人生で一番歳を重ねている冬だもの(←そりゃそうだ)。寒さで遺伝子が誤操作おこしてんじゃなかろうか、、ヒトなんですけれどもね、本人的には。なんかどっかの遺伝子が、クマとかの冬眠遺伝子になっちゃったとかいうことがありそうな気も、、する。

遺伝子とか、本能とかが命じるままに過ごすには、まだまだ足りないものが多すぎるんだよなあ。。。たぶんこれが、修行なんだろうさ、、なんて言いつつ、休みをとってなんとかヒトの遺伝子を取り戻すべく、努力の、今日。

ああ、毛布がそこにある。。。