公園のランチタイム

ちょうど良い天気には公園でランチタイム。木陰のベンチはほぼ満席。ひとりで占有するのはちょい申し訳ないけれども、別に隣をふさいでいるわけではなく。ちんまりと休憩時間を満喫する。すぐそばのベンチでは、30代くらいのお姉さんたち(3人連れ)が、食べるのと喋るのとをほとんど同時にこなしている。楽しげでそれでも油断ない感じが、なつかしい。

そういえば、、昨日スゴイもの見ちゃって。。お姉さんのひとつ上がった声のトーンで、こっちまで意識を持ってかれた。

寝ようとしていたら、カーテンに見たこともないようなサイズの蜘蛛がいた。めちゃおどろいた、、、との趣旨を、身振り手振りで(お弁当を食べる、という行為と両立しているところに、横目で見とれてしまった、、)語る。

そりゃ、びっくりやな、、と、よそごとながら思わずにうなずく。ご一緒されているお姉さんたちも、えーー、やだーー、、とまあ、定型文で返す。クモとかマジムリ、、虫とかやだよねーー、と、ここもお約束の反応に気をよくしたのか、お姉さんは興奮をのせて、さらに語る。

だよねーー。とりあえず図鑑持ってきて、何か調べたよ。

へ???

思わず、そっちを振り向くと。周りのお姉さまたちも素で固まっている、ように見えた。

そのクモ、Gとかの害虫を食べるやつらしくて、家ン中にGがいるのかと思ったら、ほんとイヤで、ってなことを語り続ける、クモ姐さん。。

とりあえず、図鑑。。

少なくともここ最近出会った中では、かなりのパワーワード。。。周りのお姉さんたちもかなり押されているようにお見受けした。クモ姐さんはさらに語りをのせていたが、立ち直ったお姉さんたちが、反撃に転じた。いやいや図鑑の前に追い出そうよ(そうだよね)、ってか、図鑑って家に常備してんの(たしかにすごい)って、クモとか実は好きだよね、、とかなんとか。かなりの勢いで盛り上がっていた。つっこみどころ満載だからな、クモ姐さん。。

しばしその盛り上がりに巻き込まれかけたけれども、ふと我に返り、自分の立場(おひとりさまでのランチ中)を取り戻し。すぐそこのお姉さんたちの存在なんぞ認識していません景色に見とれてるだけです、、てな態勢に立て直し、それでもやっぱり全身を耳にする。

結局のところ、ハカセの二つ名を与えられた、クモ姐さん。ココロから愉しそうなお姉さんたちハカセさんが去っていき。。おなかの中の笑いを、やっと顔にのせて、背伸びをした。

ひとりのランチは、公園で。いろんなコトで、デトックス