まっかなりんごが、北島マヤ

あっという間に寒くなり、秋は何処にいたんだよ。。ってな感じの初冬。柿を食べながら、どうなっちゃんだろうね、、とかなんとか、ぶつぶつと声に出ている。家で手に取る何もかもに話しかけるというのは、ひとりで歳を重ねる女の標準仕様かも(偏見)。

りんごりんごりんご、りんごかわいいひとりごと♪

むかしむかしにどこかで聞いた(たぶん公共放送系と思われるメロディ)、かわいらしい声が頭の中で絶賛リピート。うろ覚えなせいで、同じようなところを行ったり来たり。まったく我が身にそぐわないけれど、でも、そうなるにも訳があり。

高野りんご、がうちにある。高野といっても、新宿をつけた有名店ではなくって、広島の高野町のりんご。

見栄えはよくないけど、おいしいので。。と3個やってきた。親近感(見栄え)と、憧憬(おいしい=性格良し)のりんご。

たしかに、お店のリンゴよりもちょこっと小さく、形もいびつでそばかすだらけ。ただ、とびきりに紅が濃い。見た目、ということであれば、アップルパイ御用達の紅玉に似ているかもしれない。

さて、味は。

性格良し、なんておこがましい。極上、、、である。

歯ごたえはあくまで、パキっとハキっと、そこからとびでる果汁は甘酸っぱいの最上級。甘いだけでもなく、酸っぱいが勝つでなく、えぐみなんてどこにもなく。特秀ふじりんご5個をギュッと凝縮したんじゃないかな、そんな味。「なんじゃこりゃぁああ。」(リスペクト松田優作)な、高野りんご。あんまりの衝撃に剥いた皮にも手を出した。洗っておいてよかった、、って。これも、うんまい。こうなると、、芯も。捨てられん、、と。しゃぶりつきたいのを我慢して、大人の余裕をみせてやる(だれに…)。。一呼吸おいて紅茶にイン、アップルティーとしゃれこむと。ほのたつ香りで、これまた、たまらん。

りんご、って子どものころから食べ慣れすぎてて。このへんからこのへん、って味の範囲を予測変換。おいしい、すきなあじ、そうでもない、ふるくなってんな、、って無意識のうちに関数のグラフに当てはめてたけど。グラフなんてぶっ壊して、りんごってすごい食べもんやん、、、りんごを皮ごと食べたことはあるけれど、皮を拾って食べたことはなかった。。さすがに。。高野りんご、、、おそろしい子(リスペクト姫川亜弓)。

それはそれとして、りんごといえば青森、南にさがって長野(私見)。とにかく寒いところの果物、、ってなイメージ。広島はどっちかというとミカン・レモンあたりの冬もあったか果物つくってます、という認識だったもので。そもそも広島でもりんごが採れるんだ、、ってなびっくりもありつつの。ただ高野りんご(広島県庄原市高野町産のりんご)、収穫量が少なく市場にはほとんど出回らない、、らしい(ネット情報)。有難い、得難い、手に入れ難い、りんごであった。。。

それならば、手元にあるのは、あとふたつ。どのタイミングで手をだすか。非情な命題を抱えてしまった。。

北島マヤ、、ではなくて。
高野りんご