電車のトトロ

電車に揺られて、5日間。なんといっても、パソコンを忘れたのは、痛かった。。たいていの用事はスマホで代用できるけれども。キーボードがないとおそろしく時間がかかるんだ、、世代的に(本とか、個人の問題の気もするぞ)。何とかすべての予定をクリアしたんだから、よくやったということになろうかと。帰ってきてからの後始末、大変だったけれどもね。。

電車で泣く(もしくは大声を出す)子どもってのは、案外と耳に障る。まあ、3歳児とか、言って聞かせるにはちと早いようなお年頃なのだろう。全力で、聞こえていないふり、をするのが、私としての精一杯のやさしさである。今回も電車の中で、「すわりたい!」と叫ぶ幼児がいた。二人掛けのボックス席に一人で座っていたので、横に座っていただいても大丈夫であるし、ほかにもちらほらと席は空いている。決してすいているわけではない(立っている人もいる)が、混んでいるわけでもない、車内。幼児の声が響き渡る。おそらく父親であろう人が、子をたしなめるような小さな声がして。子ども座らせて、横に立ちゃいいやん、、と背中で聞いていた。

自分の要求を通そうとする幼児の声は、大きく、甲高く、力強い。そして要求が通るまで終わらないクレシェンド。対して父親(たぶん)の声は、あくまで低く小さくなっていく。たいへんやん、お父さん。。なんにせよ、ある程度の社会性を手に入れるまでの子を連れて歩くのは、さぞかし気苦労が多かろう。なんてことをつらつら考えていて、ハタ、と気が付く。

子の声に一番攻撃されてんのって、お父さん、では。

車内で大声を出さない、ってな常識の中では、子の「すわりたい!」って大きな主張は、たしかに耳障り、で。ただ、無関係の大人としては、ちょっとうるさいな、でも子どものすることだし、って聞き流せる。でも、ね。自分が子を連れていて、さらに親であったりなんかしたら、、居たたまれないのではなかろうか。。子の「すわりたい!」って声が大きくなるたびに、心臓がギュッってなるかも、しれん。。

幸いにして、荷物はスーツケース1個。降りる駅までは、あと20分ちょっと。ちょこっと迷いましたけどね、でも、まあ。よっこらせと立ち上がり、声の主を探す、と。お父さんに取りつく、二人の子トトロ!!一人はまだ小さくて、しっかりと父にしがみつき、声の主は捕獲されている状況、でした。。二人いたんかい、そりゃ一つ分の席じゃたらん、やん。。

どうぞ、と声をかけると、お父さんは「大丈夫です。」といったけれども。まあ、そこは年齢重ねたオバチャンですから。ツルっと座っていただいて、ちょっと距離をとる。子を二人座らせて、隣に立つお父さんに、心の中でエールを送る。

今日一日が、良い日でありますように。。