オトナなウソは神をよぶ

そうたいして興味もない場所に、そうたいして親しくもない人に誘われて、行く。

1歩目からかえりたい。のに、4万ポオォォォ(往復)。

たまの休日が重なって。20以上歳が離れた若者に、どっかいっしょにいく?と社交辞令という名のオトナなウソをかます。そしたら、まさかの1本釣り。しかもかなりの遠出希望。

まったく興味がないし、車もないし、公共交通機関ではとてつもなく行きにくいし、タクシーとかいくらかかるかわからんし。即座にリリースを決意。

行くの結構大変じゃない、、ちょっとね、、また今度に…「行きましょう」「一人ではいけないし、ほかに誘える人もいないので」。

今の若い子って強いのね、、婉曲表現(いや結構直接表現だったかも)なお断りは、速攻でお断り。いや、釣られたのはこっちなのか。。

電車、バス乗り継いで。さいごは歩いて現地へ向かうしかないのだけれども。

そう親しくもない相手と会話が弾むわけもなく、そして相手は「連れ」が欲しかっただけ、弾ませる気はないらしい。下調べはばっちりで、一人で黙々と先を行くのについていく。

山の中だから、酷暑ではない。夏のみどりは滴るようで、木漏れ日すらもみどりの気配をはらんでいる。涼やかな水を含んだ風がわたるのも心地よい。

だがしかし。1万歩をすぎるころに、笑いの衝動にかられる。やばいよやばいよ、、と出川さんが降臨。

2万歩近くなると、さとり、と出会う。

つまり。今日ここに来る運命だった、神様の思し召しなのであろう。。と。

そう、行きついた先は、トランスした巫女(シャーマン)。

実際のところ、かなり歩いているので。髪はぼさぼさ、息はぜはぜは、化粧も汗でまだらもだら。うん、現実。見た目も、トランス巫女さま。。

ご一緒した方は。数枚スマホにおさめたら満足されたらしく。目的地について10分後には帰路。

そう。散歩は、好きだ。けれども。

歩く場所は、文明があるところがいい。人の営みを感じながら。よそ様のちょこちょことした幸運と不運をながめながら。ぽてぽて歩くのが私の散歩。

帰り道。再度、もくもく2万歩をたどるとき、ヤマガミさまからのご神託。

オトナなウソは、オトナ向け、と。